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南山大学ホーム日本語トップ総合案内南山ブレティン172号No.10
南山ブレティン172号
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南山大学で手に入れた格別のものたち牧野 礼 人文学部日本文化学科 2006年卒業 牧野 礼
牧野 礼
 各方面で活躍する本学卒業生をリレー形式で紹介していくブレティン版「南山のDNA」シリーズ、第8回となる今回は、作家としてご活躍の牧野礼さんです。
 小学校の卒業文集の1ページ「10年後の自分」に、私は「児童文学作家」と書いています。
 小学生が「作家になりたい」というと、「そんなものはただの夢でしかない」と口にする人もいることでしょう。幸せなことに、私の周囲の大人は「きっとなれるよ」「がんばってみたら」と背中を押してくれたのでした。
 中学、高校とヨーロッパの神話や伝承を読みあさった私が大学受験のとき、日本文化学科を選んだ理由のひとつが「ファンタジーを書くために日本の伝説や古典を勉強したいから」でした。数学や化学を「天敵」と呼び、決して勉強が好きではなかった私(あ、現代文や古文とは「仲良し」でしたよ)ですが、好きなことであったり、目指すものに必要であれば、いくらでも学びたくなるものです。
 南山大学は、文学や民俗学のユーモアあふれる講義、図書館の貴重な蔵書、そしてすばらしい友人たち(愛すべき読者さんたち!)――私にたくさんのものをもたらしてくれました。大学の代名詞的存在である部活動やサークルには所属しませんでしたが、興味深い講義と友人たちとのおしゃべりと創作活動に満ちた私の大学生活は、とても充実していました。講義でとったノートやプリントの多くを創作のための資料として残していますし、学科で出会った友人たちとは現在も頻繁に連絡をとりあい、多くの刺激とインスピレーションを提供してもらっています。
 卒業後は事務の仕事をしながら物語を書き続けています。そして2008年春、ついに第6回ジュニア冒険小説大賞受賞作『滝まくらの君』(岩崎書店)にてデビューすることができました。小学校の文集に書いた「10年後」には間に合いませんでしたが、あきらめなかったからこそ踏み出せた、作家への第一歩です。
 『滝まくらの君』は私が大学時代に得た知識をぎゅっとつめこんだ、王朝風ファンタジーです。駆け出しの私はまだまだ学びの途中、あらゆることが勉強ですが、在学中に得たものは知識も考え方も友人も格別の宝物です。
 南山大学生の皆さん、どうかすすんで手を伸ばしてください。そしてあきらめないでください。南山大学で得たものが、きっと夢や目標の実現の助けになってくれますよ!