南山大学
JapaneseEnglish
南山大学ホーム日本語トップ総合案内南山ブレティン169号No.6
南山ブレティン169号
1 - 2 - 3 - 4 - 5 - 6 - 7 

南山で出会った、人生を変えた言葉たち花井真里子 経営学部経営学科 1998年卒業 花井真里子
花井真里子
 各方面で活躍する本学卒業生をリレー形式で紹介していくブレティン版「南山のDNA」シリーズ、第5回となる今回は、フラメンコダンサーとしてご活躍の花井真里子さんです。
 私は南山出身の両親のもと、大学近くに生まれ育ったので、幼い頃から南山は身近な存在でした。一旦他の大学に入りながら再び南山を受験したのも、そんな原風景によるところが大きかったと思います。
 私は今、2人の子育てをしながらフラメンコの踊り手として活動しています。大学のスペイン語の授業で資料を読み、ずっと心に残っていたある踊り手の「悲しみを涙でなく体で表す」という言葉に導かれ、フラメンコを始めたのは旅行会社に就職してすぐのことでした。歌、踊り、ギターが生み出す強烈なリズムに夢中になり、練習を重ねるうちに気づけば教える立場になっていました。
 転機が訪れたのは、本場スペイン・セビージャ出身のある踊り手と共演したときのこと。彼の踊りはヒターノ(フラメンコを生んだロマ族)の血そのものでした。手を上げるだけで圧倒的な踊りになる…衝撃でした。日本人の私がいくら技術を磨いても越えられない壁を見た思いでした。フラメンコを続ける意味があるのかすら悩む日々が続きました。しかし、努力ではどうにもならないときに思い出す「あきらめ」という言葉が、このときも答えになりました。
 あきらめとは、断念するのではなく、それを不要と言える自分になること。意識を変えること。これは現学長のカルマノ先生の授業で出会った本の一節で、その後の私を変えた一言でした。ヒターノにはなれなくても思いを込めて踊ることはできる。フラメンコ自体、様々な文化を吸収して進化している。私は当時の教室を辞め、自分なりの探究をしようと決めました。その後はいい先生との出会いもあり、更に研鑽を積みながら私なりのフラメンコを探し続けています。
 気づかずに撒かれた種が、後に意外な芽を出すこともある。大学時代はまさに種撒きの時期。明日の自分のために、たくさんの経験をしてください!