今回は私の…というより、私たち経済学部の初年次必修科目「データ処理入門」を紹介します。この授業の特徴は、コンピュータを使いこなす能力=コンピュータリテラシーばかりではなく、経済データ分析の基礎的な能力の育成にも力点をおいていることです。
2003年度に施行された現行の高等学校学習指導要領で、「情報」が必修教科として新設されました。したがって、現在の大学生のおよそ半数は、高校で情報を学習しています。また、総務省の「通信利用動向調査」によれば、13〜19才のパソコン利用率は、01年から06年にかけて、43.1%から80.5%へと上昇しています。
しかし、新入生がコンピュータを使っている様子を観察すると、日本語ワープロの操作はできるが、レポートやビジネス文書の体裁に整えることはできなかったり、表計算ソフトでグラフはとりあえず作れるが、プレゼンテーションとしての効果を考えて作ることはできなかったり、という現状が見られます。
そこで、「データ処理入門」のワープロ実習では、レポートや文書を1枚の紙にきちんと収める課題に取り組みます。表計算ソフトでは、セル番地を含む数式を立てる実習と同じくらい、グラフ作成実習にも多くの時間を割いています。
さらに、経済データの理解を助ける概念、例えば、フローとストック、名目と実質、季節調整などについて講義したうえで、変化率、構成比、指数化、実質化、統計分析などに代表される経済データ分析の手法を、必ず実際の経済データを用いて実習します。
かつてはごく一部の専門家に独占されていたコンピュータが、今や日常の道具となり、様々な統計データがインターネットを通じて簡単に入手できる時代だからこそ、データ分析も他人任せにせず、自分の手で分析しようとする態度を身につけてほしいと願っています。
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