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南山大学ホーム日本語トップ総合案内南山ブレティン163号No.4
南山ブレティン163号
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 International Friendship
 繋がりからの実り−NAPベトナム−

宮崎 潤(総合政策学部総合政策学科3年)

 2007年2月、バイクのクラクションとオレンジの街灯に包まれた街ハノイに降り立った。1ヶ月間で何を学ぶことができるのか。ベトナムNAPに参加した私達20人は期待と不安でとても緊張していた。
 NAPとは1ヶ月間アジア諸国に行き、現地でその国の文化を知り、言語を習得する短期留学プログラムである。
 大学の講義では、午前中にベトナム語の文法・構文の授業を受け、午後にはベトナム人チューターと触れ合うことで日常会話の習得を目指した。実際に、現地の方々と言葉のキャッチボールをしていくうちに、言葉以上のものが伝わってくるのを感じた。ベトナム語には6つの声調があり、私の発音は未熟でとても伝わりにくかったであろう。しかし、目を見て真剣に耳を傾けてくれる彼らの姿勢は、私の心にとても温かいものを伝えてくれた。そして、他言語を学ぶことの難しさを知ると同時に、言葉を用いずとも気持ちの受け渡しが可能であると改めて実感した。
  また、私が好きだったことは、街を歩くことだ。街の喧騒や食べ物と排気ガスのにおいのなかで、人々の生活を肌で感じながら、ひたすら歩いて多くの風景を見た。早朝5時には道端に幾つもの屋台が出ていて、ベトナム人の多くが外で朝食をとる。午前中のみ営業する道端の散髪屋や、機関銃を持って湖の警備をする軍人の姿は私を驚かせた。立ち並ぶ細長い家々の玄関からは、なかの様子が丸見えでそこにいる家族と頻繁に目が合った。一瞬、気まずい感じがするけれども、多くの子供たちが笑いかけてくれた。そして、少し足を伸ばして見に行った、デルタに広がる田園の一面の緑を、私は決して忘れない。
 多くのことを学んだ日々から8ヵ月後、私は再びハノイを訪れた。大好きなチューターのみんな、また、9月から1年間の留学に旅立った友人に会うために。季節は春から秋に変わり、街には新たなビルが建設されていたが、彼らの笑顔は変わっていなかった。久しぶりに会う友人たちとベトナム語で会話をしてみたが、やはり、スムーズに伝わってはいないようであった(笑)。
 たわわに実った稲穂のように、これからも私達の友情を育ませていきたい。