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南山大学ホーム日本語トップ総合案内南山ブレティン162号No.6
南山ブレティン162号
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 International Friendship
 百聞は一見に如かず

水谷 菜々子(外国語学部スペイン・ラテンアメリカ学科4年)

 みなさんはキューバといえば何を思い浮かべるでしょうか。フィデル・カストロ、青い海、サルサ、野球・・・。私はカリブ海に位置するキューバのハバナ大学に9ヵ月間留学し、スペイン語、キューバ史やラテンアメリカ史の勉強をしました。
 実際のキューバでの生活は想像以上に意外な面が多くありました。キューバ人は明るく、見知らぬ人にも話しかけるような親しみやすい一面を持っています。特に外国人に高い関心を持っていて、私は1日に10回以上も「チーナ!(中国人!)」と声をかけられました。彼らはたとえ小さなことでも自分の意見や知識を主張し、好奇心が旺盛です。
 その一方、生活するにあたりキューバ人と外国人は区別されていて、キューバ人は自国のホテルに入ることが禁止されています。アメリカの経済封鎖でモノは不足していて、配給があるため飢えることはなくともギリギリの生活を送り、ひたすら海外の生活を夢見る姿は少なからず衝撃を受けました。社会主義という政治体制から、人によっては非常に模範的な受け答えをして、言論の自由が制限されている印象を受けました。
  しかし、停電が続いても何時間も待たされても、「最後にはなんとかなる」と笑う姿勢は私にとって見習うべき部分でした。
 このようなキューバでの生活は、忙しい日本社会では忘れてしまいがちな生活のあり方を考える、よい機会であったと思います。働くことが目的ではなく人生を楽しむこと、困っている人に対しては助け合いの精神で接し、何よりも家族を大切にする姿に改めて生き方を考えさせられました。経済・政治・文化の異なる国で生活をして、今までの自分があまりにも先進国中心の日本人による偏った考え方であることを実感し、新たな視点で物事を考えるようになりました。そして、キューバと比較して日本の悪い面が見えるときや、日本人であることを誇りに思うときに、よくも悪くも自分が日本人であることを実感しました。
 留学は楽しいことばかりではありませんが、勉強など自分の目的以外にも、他国の人々と交流することで新しい世界や価値観を学ぶ機会が多くあります。留学や海外へ行くチャンスがあれば、ぜひ多くの人に踏み切ってほしいと思っています。