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| 2006年度決算・2007年度予算 |
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2006年度は、施設拡充を中心とした年であった。名古屋キャンパスには、教室不足解消と学生サービスの充実を目指したB・C棟が完成した。食堂を増設するとともに、教務課、学生課の事務室を統合し、サービス向上を図った。加えて、山手通りから直接アクセスできるよう、山手通門とアプローチロードを整備し、通学の利便性を高めた。
一方、瀬戸キャンパスでは、開設時からの懸案であった体育施設充実の一環として、グラウンドが完成し、秋学期から体育の授業や課外活動での利用に供している。あわせて周辺施設を改修し、部室の整備等、特にクラブ活動のための環境整備を行った。
今後の課題としては、名古屋キャンパスの校舎建替等再開発を考える必要があるが、そのためには、財政基盤をより強固にし、再開発のための資金を確保していかねばならない。累積消費支出超過額の計画的解消も課題として残っているため、これらをバランスよく実現させていく必要がある。
本学では、「南山BULLETIN」において財政状況を公開し、透明性の確保に努めてきた。今回は、2006年度決算および2007年度予算について、財務諸表とともに説明させていただく。 |
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第1表は、資金収支計算書であり、大学の1年間の活動における、すべての資金の流れを記録している。収入の部の前年度繰越支払資金決算額(14,709,735千円)と、支出の部の次年度繰越支払資金決算額(17,401,452千円)の差額が2,691,717千円となっており、これが2006年度の諸活動による資金の増加である。資金収支計算書は、借入金等の負債も収入として計上され、借入金等の返済による負債の減少も支出として計上されるため、繰越支払資金の増加と自己資金の増加はイコールではないが、本学の場合は、新規の資金借入を行っていないため、繰越支払資金の増加の大半は自己資金の増加に結びついている。
第2表は、消費収支計算書である。これは、資金収支計算書と異なり、収入は負債とならない収入(帰属収入)のみが計上される。ここから設備投資等に充当される基本金組入額を控除したものを消費収入とし、単年度の経費である消費支出と消費収入の均衡状態を示すものである。2006年度は、いくつかの特殊要因が重なり、2,255,977千円という消費収入超過となった。
要因の一つは、資産運用収入の増加である。特に資金運用が予測を大きく上回る好結果を残し、予算額を約550,000千円超過する決算となった。また、開設7年目を迎える瀬戸キャンパスでは、当初設置した各種機器備品の取替更新について、機種や運用方法の見直しを行った結果、安価に取替更新が実施可能となった。除却した備品の取得価格は、学校法人会計基準では基本金組入額から控除することとなっているため、基本金組入額が当初の想定を大きく下回ることとなった。結果として、消費収入(帰属収入−基本金組入額)が大きくなり、収入超過に作用した。大学全体では、固定資産の除却が約670,000千円発生しており、これは2005年度を約500,000千円上回っている。なお、2006年度の収入超過額については、繰越消費支出超過額の解消に充当することとした。
第3表は、貸借対照表であり、2006年度末時点での本学の資産状況を表すとともに、2005年度末時点との対比をしている。2006年度は、前述のとおり名古屋キャンパスではB・C棟、山手通門とアプローチロード、瀬戸キャンパスではグラウンド等の取得があったため、有形固定資産の建物、構築物が大きく増加している。一方で、これらの取得資金であった2号基本金と、その他の固定資産のうち、2号基本金の引当資産である教室棟整備資金、グラウンド整備資金が減少した。しかし、これらの施設整備は、全額自己資金で行ったため、負債である借入金は増加していない。資金収支計算書の説明にもあるとおり、本学は新規借入を行っていないので、借入金は計画返済分が減少しているのみである。
また、貸借対照表は、資産総額とその取得源泉を示すものである。取得源泉には、負債、基本金、消費収支差額の三種類があるが、このうち基本金と消費収支差額が自己資金となる。財務状況を判断するために、資産総額に占める自己資金の割合(自己資金比率)を見ることが多いが、本学の場合、2006年度末の自己資金比率が90.0%となっており、数値上問題がない上に、2005年度末の88.9%からも向上している。いまだ繰越消費支出超過額は解消されていないが、資産状況は概ね健全であると言える。 |
| 第1表 2006年度 資金収支計算書 (2006年4月1日から2007年3月31日まで) |
(単位:千円) |
| 収入の部 |
| 科目 |
予算額 |
決算額 |
学生納付金収入
(授業料)
(入学金)
(実験実習料)
(教育実習料)
(施設設備費)
手数料収入
(入学検定料)
(その他の手数料)
寄付金収入
補助金収入
資産運用収入
資産売却収入
事業収入
雑収入
前受金収入
その他の収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金 |
10,206,580
(7,114,539)
(1,102,460)
(60,157)
(8,877)
(1,920,547)
738,428
(641,887)
(96,541)
237,692
1,220,273
408,301
75
186,547
138,110
2,259,161
2,660,428
△ 2,588,870
14,709,735
|
10,232,255
(7,129,921)
(1,106,140)
(62,298)
(8,880)
(1,925,016)
795,619
(691,246)
(104,373)
308,811
1,269,705
952,869
81
194,470
144,911
2,399,187
2,570,248
△ 2,576,732
14,709,735 |
| 収入の部合計 |
30,176,460 |
31,001,159 |
|
|
| 支出の部 |
| 科目 |
予算額 |
決算額 |
人件費支出
(教員人件費)
(職員人件費)
(退職金)
教育研究経費支出
管理経費支出
借入金等利息支出
借入金等返済支出
施設関係支出
設備関係支出
資産運用支出
その他の支出
法人本部費配賦額
資金支出調整勘定
次年度繰越支払資金
|
6,224,313
(4,388,770)
(1,648,243)
(187,300)
2,920,968
815,215
8,123
111,100
1,505,198
362,643
300,000
1,800,256
379,537
△ 172,623
15,921,730 |
6,122,949
(4,331,126)
(1,602,425)
(189,398)
2,628,168
776,683
8,119
111,100
1,484,714
343,075
300,000
1,690,690
360,643
△ 226,434
17,401,452 |
| 支出の部合計 |
30,176,460 |
31,001,159 |
|
| 第2表 2006年度 消費収支計算書 (2006年4月1日から2007年3月31日まで) |
(単位:千円) |
| 消費収入の部 |
| 科目 |
予算額 |
決算額 |
学生納付金
手数料
寄付金
補助金
資産運用収入
資産売却差額
事業収入
雑収入 |
10,206,580
738,428
238,692
1,220,273
408,301
1
186,547
158,533 |
10,232,255
795,619
312,357
1,269,705
952,869
0
194,470
165,701 |
| 帰属収入合計 |
13,157,355 |
13,922,976 |
| 基本金組入額合計 |
△996,979 |
△904,283 |
| 消費収入の部合計 |
12,160,376 |
13,018,693 |
|
|
| 消費支出の部 |
| 科目 |
予算額 |
決算額 |
人件費
教育研究経費
(内、減価償却額)
管理経費
(内、減価償却額)
借入金等利息
資産処分差額
徴収不能引当金繰入額
法人本部費配賦額
|
6,070,502
3,754,774
(833,806)
965,252
(150,037)
8,123
15,452
0
379,537 |
5,987,112
3,460,168
(831,218)
926,659
(150,038)
8,119
20,015
0
360,643 |
| 消費支出の部合計 |
11,193,640 |
10,762,716 |
| 当年度消費収入(△支出)超過額 |
966,736 |
2,255,977 |
| 前年度繰越消費収入(△支出)超過額 |
△5,984,841 |
△6,027,037 |
| 基本金取崩額 |
2,816 |
0 |
| 翌年度繰越消費収入(△支出)超過額 |
△5,015,289 |
△3,771,060 |
|
| 第3表 貸借対照表 (2006年3月31日現在) |
(単位:千円) |
| 科目 |
2006年度末 |
2005年度末 |
増減 |
| 資産の部 |
固定資産
有形固定資産
土地
建物
構築物
教育研究用機器備品
その他の機器備品
図書
車両
建設仮勘定
その他の固定資産
電話加入権
施設利用権
長期貸付金
退職給与引当特定資産
南山大学教室棟整備資金
南山大学グラウンド整備計画資金
南山大学名古屋C施設整備資金
南山大学瀬戸C施設設備整備資金
流動資産
現金預金
未収入金
短期貸付金
立替金
前払金
貯蔵品 |
24,323,506
23,355,669
1,317,011
14,793,249
920,734
737,902
31,794
5,445,065
109,914
0
967,837
5,162
16,101
473,904
140,000
0
0
232,670
100,000
17,636,362
17,401,452
169,813
0
2
61,173
3,922 |
24,007,348
22,524,587
1,317,011
14,106,383
525,370
700,380
44,609
5,331,136
133,948
365,750
1,482,761
5,162
17,279
485,930
140,000
234,390
300,000
200,000
100,000
14,960,842
14,709,735
224,461
0
2
22,081
4,563
|
316,158
831,082
0
686,866
395,364
37,522
△12,815
113,929
△24,034
△365,750
△514,924
0
△1,178
△12,026
0
△234,390
△300,000
32,670
0
2,675,520
2,691,717
△54,648
0
0
39,092
△641 |
| 資産の部合計 |
41,959,868 |
38,968,190 |
2,991,678 |
| 負債の部 |
固定負債
長期借入金
退職給与引当金
長期預り金
流動負債
返済期限が1年以内
未払金
前受金
預り金 |
1,372,210
33,330
1,132,459
206,421
2,808,200
33,330
206,007
2,399,186
169,677 |
1,534,215
66,660
1,268,296
199,259
2,772,580
111,100
120,407
2,364,722
176,351 |
△162,005
△33,330
△135,837
7,162
35,620
△77,770
85,600
34,464
△6,674 |
| 負債の部合計 |
4,180,410 |
4,306,795 |
△126,385 |
| 基本金の部 |
第1号基本金
第2号基本金
第3号基本金
第4号基本金
|
35,085,640
332,669
5,379,209
753,000 |
33,750,969
834,390
5,324,777
736,100 |
1,334,671
△501,721
54,432
16,900 |
| 基本金の部合計 |
41,550,518 |
40,646,236 |
904,282 |
| 消費収支差額の部 |
| 翌年度繰越消費収入(△支出)超過額 |
△3,771,060 |
△5,984,841 |
2,213,781 |
| 消費収支差額の部合計 |
△3,771,060 |
△5,984,841 |
2,213,781 |
| 負債の部、基本金の部、消費収支差額の部合計 |
41,959,868 |
38,968,190 |
2,991,678 |
(注記)
1.重要な会計方針 (1)引当金の計上基準 徴収不能引当金・・・長期貸付金の徴収不能に備えるため、徴収不能実績率に基づき、徴収不能見込額を計上している。 退職給与引当金・・・退職金の支給に備えるため、期末要支給額4,594,903,800円の40%を基にして、私立大学退職金財団に対する掛金の累積額と交付金の累積額との繰入調整額を加減した金額を計上している。 (2)その他の重要な会計方針 所有権移転外ファイナンス・リース取引の処理方法・・・リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの以外のファイナンス・リース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理によっている。 2.担保に供されている資産の種類及び額は、次のとおりである。 土地 134,800円
3.翌会計年度以後の会計年度において基本金の組入れを行なうこととなる金額 27,780,000円
4.その他財政および経営の状況を正確に判断するために必要な事項 (1)偶発債務 右記について債務保証を行なっている。 南山大学学生(卒業生)の奨学金銀行ローン 336,698,258円 (2)所有権移転外ファイナンス・リース取引 通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行なっている所有権移転外ファイナンス・リースは次のとおりである。 リース資産の種類 教育研究用機器備品 リース料総額 46,917,990円 未経過リース料期末残高 34,451,550円 |
| 比率 |
計算式 |
南山大学 |
他大学 |
評価 |
| 2004年度 |
2005年度 |
2006年度 |
2005年度 |
人件費比率
人件費依存率
教育研究経費比率
管理経費比率
借入金等利息比率
学生生徒等納付金比率
補助金比率
基本金組入率
減価償却費比率 |
人件費/帰属収入
人件費/学生納入金
教育研究経費/帰属収入
管理経費/帰属収入
借入金等利息/帰属収入
学生納入金/帰属収入
補助金/帰属収入
基本金組入額/帰属収入
減価償却額/消費支出 |
46.2%
58.0%
28.4%
7.2%
0.2%
79.6%
8.5%
7.9%
11.7% |
46.8%
60.2%
26.4%
7.0%
0.1%
77.7%
9.2%
5.6%
10.3% |
43.0%
58.5%
24.9%
6.7%
0.1%
73.5%
9.1%
6.5%
9.1% |
50.8%
61.4%
28.8%
7.5%
0.3%
82.6%
8.2%
10.4%
10.9% |
↓
↓
↑
↓
↓
↑
↑
↑
〜 |
| 比率 |
南山大学(2006年度) |
他大学文他複数学部(2005年度) |
人件費
教育研究経費
管理経費
その他の消費支出額
基本金組入額+消費収支差額 |
43.0%
24.9%
6.7%
2.8%
22.7% |
50.8%
28.8%
7.5%
1.8%
11.2% |
| 比率 |
計算式 |
南山大学 |
他大学 |
評価 |
| 2005年度 |
2006年度 |
2005年度 |
自己資金構成比率
消費収支差額構成比率
流動比率(※)
減価償却比率
総負債比率
負債比率 |
自己資金/総資金
消費収支差額/総資金
流動資産/流動負債
減価償却累計額/減価償却資産取得価額
総負債/総資産
総負債/自己資金 |
88.9%
△15.3%
347.5%
43.1%
11.1%
12.5% |
90.0%
△9.0%
343.1%
42.1%
10.0%
11.1% |
86.4%
△2.6%
253.0%
40.0%
13.6%
15.8% |
↑
↑
↑
〜
↓
↓ |
| (注) |
他大学の数値は、日本私立学校振興・共済事業団平成18年度版「今日の私学財政」より、消費収支関連については文他複数学部の大学部門の平均を、貸借対照表関連は文他複数学部を有する大学法人の法人全体の平均をそれぞれ掲載した。評価は、それぞれの大学の特殊性があり一概にはいえないが、一般的には「↑」は数値が高い方がよく、「↓」は数値が低い方がよく、「〜」はどちらともいえないとされている。
自己資金=基本金+消費収支差額 総資金=負債+基本金+消費収支差額 総負債=固定負債+流動負債 |
| ※ |
南山大学の流動比率は流動資産から第3号基本金額を差し引いた額を分子とした。 |
2007年度は、名古屋キャンパス既存施設の修繕計画を重点的に実施すべく予算編成を行った。また、校舎整備、キャンパス再開発を念頭に、資金的な裏付けのために2号基本金の組入を200,000千円増額した。修繕に係る主な事業は以下のとおりである。
1. 名古屋キャンパス校舎防水工事
これまで簡易な応急処置で対応してきた図書館、第2食堂棟等について、本格的な防水工事を実施する。
2.名古屋キャンパス校舎空調整備工事
図書館、G教室棟などで空調機の故障が頻発しているため、空調機の取替工事を実施する。
3.名古屋キャンパス図書館エレベーター更新工事
設置後20年以上が経過しており、一部故障も発生していることから、安全確保のために更新工事を実施する。 |
| 第5表 2007年度 資金収支予算書 (2007年4月1日から2008年3月31日まで) |
(単位:千円) |
| 収入の部 |
| 科目 |
予算額 |
学生納付金収入
(授業料)
(入学金)
(実験実習料)
(教育実習料)
(施設設備費)
手数料収入
(入学検定料)
(その他の手数料)
寄付金収入
補助金収入
資産運用収入
資産売却収入
事業収入
雑収入
前受金収入
その他の収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金 |
10,374,665
(7,229,310)
(1,107,510)
(83,004)
(5,253)
(1,949,588)
740,746
(644,832)
(95,914)
205,064
1,221,332
200,719
100
182,877
112,153
2,253,991
1,804,116
△2,350,961
17,401,452 |
| 収入の部合計 |
32,146,254 |
|
|
| 支出の部 |
| 科目 |
予算額 |
人件費支出
(教員人件費)
(職員人件費)
(退職金)
教育研究経費支出
管理経費支出
借入金等利息支出
借入金等返済支出
施設関係支出
設備関係支出
資産運用支出
その他の支出
法人本部費配賦額
[予備費]
資金支出調整勘定
次年度繰越支払資金 |
6,418,813
(4,581,731)
(1,689,582)
(147,500)
2,962,222
824,514
4,495
33,330
128,338
243,318
800,000
1,823,142
509,941
65,187
△213,848
18,546,802 |
| 支出の部合計 |
32,146,254 |
|
| 第6表 2007年度 消費収支予算書 (2007年4月1日から2008年3月31日まで) |
(単位:千円) |
| 消費収入の部 |
| 科目 |
予算額 |
学生納付金
手数料
寄付金
補助金
資産運用収入
資産売却差額
事業収入
雑収入 |
10,374,665
740,746
205,065
1,221,332
200,719
1
182,877
112,153 |
| 帰属収入合計 |
13,037,558 |
| 基本金組入額合計 |
△823,848 |
| 消費収入の部合計 |
12,213,710 |
|
|
| 消費支出の部 |
| 科目 |
予算額 |
人件費
教育研究経費
(内、減価償却額)
管理経費
(内、減価償却額)
借入金等利息
徴収不能引当金繰入額
資産処分差額
[予備費]
法人本部費配賦額 |
6,271,313
3,862,676
(900,454)
975,278
(150,764)
4,495
126
45,671
65,187
509,941 |
| 消費支出の部合計 |
11,734,687 |
| 当年度消費支出超過額 |
479,023 |
| 前年度繰越消費支出超過額 |
△3,771,060 |
| 翌年度繰越消費支出超過額 |
△3,292,037 |
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| 本学は、私立学校法の改正により財務状況の公開が義務付けられる以前から、積極的に財務状況を広く公開し、学校運営の透明性を高めるとともに、財務状況を改善させるための努力を継続して行ってきている。この姿勢は今後も変わることはなく、ご理解、ご支援を賜りたい。 |
| (大学事務部長 会沢 俊昭) |
| ※「南山大学概要2007」に掲載の貸借対照表に誤りがありました。正しくは上の第3表貸借対照表をご覧ください。 |
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