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南山ブレティン161号
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 特集 Feature Article
 南山大学グランドデザイン

 南山大学では、2005年4月1日付「理事長基本方針」で示された20年後の将来像検討要請を受けて、今後どのような方針で、どのような方向に向かっていくのか、20年先を見据えてどのようになっていたいのかについて、2005年12月より学内にワーキンググループを立ち上げ検討してきた。学内構成員へのインタビュー、他大学調査を含めた現状分析を経て、建学の理念の再解釈を行い、将来の社会変化予測を踏まえて将来ビジョンを定め、このたびひとつの方向性をまとめたので、ここで紹介する。

本学のビジョン
「個の力を、世界の力に。」
人種、障がい、宗教、文化、性別など様々な違いを認識し、多様性を前提とした人間の尊厳、他者の尊厳を大切にし、人々が共生・協働することで、新たな価値の創造に貢献する。

改革方針
  20年を3期に分け1期ごとに改革計画を提案
  各側面から中・長期計画を検討

他者・異文化理解を軸とした国際教育
語学・国際性でのブランド力といった本学の強みを活かした国際教育
海外の大学等の諸機関との連携を緊密化
人格教育
宗教教育
  ・ キリスト教的哲学
  ・ 職業倫理
  ・ 生命倫理
奨学金制度の充実
メンター制度*2
就職支援
居場所づくり
年齢・国籍等多様な学生を受け入れる体制
東海地区での募集体制の充実と強化
国内他地域での募集体制の再検討
*1: 生涯二転職四学習…国の経済財政諮問会議の「日本21世紀ビジョン」の中で提唱されている概念。一生涯で2回転職、就職前、転職の間の2回、引退後の計4回の機会に学習すること。国民が年齢に関係なく意欲と能力に応じ、多種多様な就業形態や学習機会を選択できる社会を築いていくことの重要性を唱えている。
*2: メンター制度…日頃のコミュニケーションを通して、先輩の立場から自らの経験を踏まえて後輩の相談に応じ、個人レベルでのサポートを可能にする制度。

ビジョン実現のための中長期目標
1 教育目標
 ユニバーサル受け入れ体制を確立し、ビジョンを実現した大学として、世界から選ばれ世界に人材を輩出している大学になること。
 本学は、優秀な留学生を多数受け入れ、留学生比率(学部、大学院)が高い国際的な大学としての評価がさらに高まっている。そして、「年齢、価値観等の壁を越え、人間の尊厳を尊重し、推進できる人材」を輩出している。それらの人材は、国際機関、多国籍企業、国内企業の海外部門だけでなく、あらゆる機関・組織で活躍していることを目標とする。
 
2 研究目標
 人間の尊厳を尊重し、推進するための先駆的研究を行い、学際的な共同研究の拠点として、新たな学問的価値を創出すること。
 ビジョンに関連する研究分野において、世界各地の研究所や研究者とのネットワークが構築され、学際的な共同研究や人的交流の拠点となり、新たな学問的価値を創造する大学として世界から認知されることを目標とする。
 
3 社会貢献目標
 ビジョンを具現化する社会貢献の拠点として、地元で最も愛される大学となること。
 様々な社会的役割をもつ人々が集まり、知の協働が生まれる拠点として、地域から高い信頼を得ていることを目標とする。

改革テーマ
3つの目標を実現するための4つの改革テーマ
 教育対象の幅の拡大
年齢・国籍を問わない
日本人以外あるいは日本語を母語としない人も対象
そのためのキャンパス使用形態の検討
募集制度改革、ユニバーサル受け入れ体制の実現など
 教育対象の幅の拡大
理系分野の強化
  教育・研究を中心とした
社会貢献のさらなる強化
 
  地域・企業・卒業生・海外との
共生・協働の強化
 
5万人規模の同窓生・卒業生との連携
外国人留学生別科卒業生の同窓会組織作り
例) 大学院人間文化研究科言語科学専攻の取組み(平成18年度「魅力ある大学院教育」
イニシアティブ(文部科学省)に採択

ビジョン・キーフレーズ「個の力を、世界の力に。」
 本学は、建学の理念を「キリスト教世界観に基づく学校教育を行ない、人間の尊厳を尊重かつ推進する人材の育成」とし、そこに具体的な方向性を与えるために「人間の尊厳のために」という教育モットーを掲げています。将来、様々な領域で社会の大きな変化が予測されますが、本学のミッションは揺るぎなく「人間の尊厳のために」がその中心となります。「人間の尊厳」とは何か、それをどのように具現化していくかについて検討を重ね、このたび、ビジョンを「人種、障がい、宗教、文化、性別など、様々な違いを認識し、多様性を前提とした人間の尊厳、他者の尊厳を大切にし、人々が共生・協働することで、新たな価値の創造に貢献する」と掲げ、それを端的に表すキーフレーズを「個の力を、世界の力に。」と策定しました。ここには、本学は世界から選ばれ、世界に人材を輩出することができ、地域に根ざしていると同時に世界に開かれている大学になっているのだという願いを込めています。
 このように、様々な違いを認識し多様性を尊重した新たな価値の創造は、今後、世界的にも重要な価値観のひとつとなるでしょう。人間の尊厳――自分自身と他者の尊厳を尊重し、それを指針に生き、推進していく人々が共生・協働することにより「個の力」が結集され、世界に貢献できる「世界の力」となりえます。本学が教育・研究・社会貢献を通じて実現するのは、「個の力」が練磨され、新たな価値を創造する学的共同体であり、「世界の力」として世界に貢献できる人材の育成であると考えます。