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| 2005年度決算・2006年度予算 |
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2005年度は、人間文化研究科、総合政策研究科の博士後期課程と、専門職学位課程であるビジネススクールの設置が認可され、2006年度開設の運びとなった。これで2000年度の瀬戸キャンパス開設と名古屋キャンパス学部改組から始まった将来構想はとりあえず完結したこととなる。また、数年来の懸案であった、名古屋キャンパスの新教室棟も着工の運びとなり、本学にとっては意義深い年であったといえる。もちろん、今後も、魅力ある大学であり続けるために、常に改革が必要であることはいうまでもなく、そのためには財政基盤の強化が必要不可欠である。
本学では、「南山BULLETIN」において財政状況を公開し、透明性の確保に努めてきた。ここで、2005年度決算および2006年度予算について、財務諸表とともに説明させていただく。
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第1表は、2005年度の資金収支計算書であり、大学の1年間の活動における、すべての資金(現預金)の動きを記録したものである。2005年度の様々な活動の結果、支払資金が1年間で2,196,161千円増加した(前年度繰越支払資金と次年度繰越支払資金の差額)。資金収支計算では、資金の流入は借入金も含めてすべて収入として、流出はすべて支出として計上されるため、計算結果だけをみて、大学の財政状況の良し悪しを判断することはできないが、本学の場合、資金の借入は1989年度のJ棟建設時が最後であるため(2005年度借入金収入決算額は0円)、2005年度の支払資金増加は、大半が自己資金となっている。
第2表は、2005年度の消費収支計算書である。消費収支計算書とは、帰属収入(負債とならない収入)から、設備投資やそのための積立金等の基本金組入額を控除した額と、消費支出との均衡状況を表すものである。2005年度は、いくつかの要因により、近年にない収入超過決算となった。収入では、センター併用マルチ入試における名古屋会場設置による志願者増があり、手数料収入が予測を上回る増加となった(2005年度予算比87,450千円増)。また、補助金も予測を大きく上回った(2005年度予算比160,142千円増)。補助金は、近年競争資金化しており、これを多く確保できたことは、本学の教育研究の質が評価されたという点で、単なる収入増にとどまらない意義がある。経常費補助金特別補助、GP等の競争的資金獲得が収入増に大きく貢献している。主に受託研究等の外部資金獲得の結果である事業収入も増加している。外部資金はここ数年着実に増加しており、本学の研究活動が学外から認められてきた結果といえるであろう。これらの収入増に加え、学生サービスの質を落とさない範囲で支出を極力抑制した結果、1,229,143千円の収入超過決算となった。なお、これらは、前述の資金収支計算書における支払資金の増加要因でもある。しかしながら本学は、2000年度の学部設置、改組を出発点とした将来構想計画の実施により、2004年度末の累積消費支出超過額が7,193,084千円となっている。財政基盤強化のために、まずはこの支出超過額の解消が急務と考え、2005年度の収入超過額を累積消費支出超過額の削減に充当することとした。一方で、今後の将来構想実現のための資金としては、2005年度は2号基本金(固定資産取得のための資金積み立て)300,000千円を確保した。これは今後も継続して確保していく計画である。
第3表は貸借対照表であり、2005年度末の資産と負債および自己資金の状況を2004年度末と対比させて示している。資産は総額で2,428,710千円増加している。これは前述の資金収支計算による支払資金の増加(貸借対照表では現預金の増加となる)が主な理由である。他の資産については、新教室棟建設の着手による建設仮勘定の増加(365,750千円)、新規2号基本金(施設設備整備資金)の設定によるその他の固定資産の増加が挙げられる。負債では、新規借入金が発生していないことから、借入金残高の計画的返済額が減少している(111,100千円)。また、自己資金では、消費収支計算の結果として、収入超過による繰越消費支出超過額の減少がある。
貸借対照表は、資産総額とその取得源泉を表しており、取得源泉には負債と自己資金(基本金と消費収支差額)がある。本学の場合、消費収支計算書に示すとおり、2005年度に自己資金を大きく増加させており、総資産に占める自己資金の割合は88.9%となっている(第4表の財務比率参照)。 |
| 第1表 2005年度 資金収支計算書 (2005年4月1日から2006年3月31日まで) |
(単位:千円) |
| 収入の部 |
| 科目 |
予算額 |
決算額 |
学生納付金収入
(授業料)
(入学金)
(実験実習料)
(施設設備費)
手数料収入
(入学検定料)
(その他の手数料)
寄付金収入
補助金収入
資産運用収入
資産売却収入
事業収入
雑収入
前受金収入
その他の収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金 |
9,995,327
(6,992,621)
(1,054,000)
(57,447)
(1,891,259)
663,849
(569,534)
(94,315)
203,722
1,034,515
236,031
1,557
176,724
167,073
2,247,701
2,109,060
△ 2,470,909
12,513,574 |
10,007,258
(6,999,638)
(1,054,210)
(61,236)
(1,892,174)
751,299
(644,162)
(107,137)
207,858
1,194,657
414,400
143
189,219
194,102
2,364,722
1,933,008
△ 2,527,075
12,513,574 |
| 収入の部合計 |
26,878,224 |
27,243,165 |
|
|
| 支出の部 |
| 科目 |
予算額 |
決算額 |
人件費支出
(教員人件費)
(職員人件費)
(退職金)
教育研究経費支出
管理経費支出
借入金等利息支出
借入金等返済支出
施設関係支出
設備関係支出
資産運用支出
その他の支出
法人本部費配賦額
資金支出調整勘定
次年度繰越支払資金
|
6,190,018
(4,271,565)
(1,695,653)
(222,800)
2,713,435
857,757
13,672
111,100
541,221
317,122
400,000
1,672,548
621,408
△ 128,474
13,568,417 |
6,102,842
(4,210,040)
(1,627,180)
(265,622)
2,425,066
765,882
13,784
111,100
406,967
310,001
400,000
1,541,504
592,969
△ 136,685
14,709,735 |
| 支出の部合計 |
26,878,224 |
27,243,165 |
|
| 第2表 2005年度 消費収支計算書 (2005年4月1日から2006年3月31日まで) |
(単位:千円) |
| 消費収入の部 |
| 科目 |
予算額 |
決算額 |
学生納付金
手数料
寄付金
補助金
資産運用収入
資産売却差額
事業収入
雑収入 |
9,995,327
663,849
204,724
1,034,515
236,031
1,360
176,724
167,074 |
10,007,258
751,299
210,016
1,194,657
414,400
2
189,219
196,075 |
| 帰属収入合計 |
12,479,604 |
12,962,926 |
| 基本金組入額合計 |
△ 727,619 |
△ 725,551 |
| 消費収入の部合計 |
11,751,985 |
12,237,375 |
|
|
| 消費支出の部 |
| 科目 |
予算額 |
決算額 |
人件費
教育研究経費
(内、減価償却額)
管理経費
(内、減価償却額)
借入金等利息
資産処分差額
徴収不能引当金繰入額
法人本部費配賦額
|
6,128,470
3,715,186
(1,001,750)
994,414
(136,657)
13,672
7,673
933
621,408 |
6,065,457
3,420,173
(995,071)
908,253
(143,390)
13,784
7,596
0
592,969 |
| 消費支出の部合計 |
11,481,756 |
11,008,232 |
| 当年度消費収入(△支出)超過額 |
270,229 |
1,229,143 |
| 前年度繰越消費収入(△支出)超過額 |
△7,028,190 |
△7,193,084 |
| 基本金取崩額 |
△20,900 |
△20,900 |
| 翌年度繰越消費収入(△支出)超過額 |
△6,778,861 |
△5,984,841 |
|
| 第3表 貸借対照表 (2006年3月31日現在) |
(単位:千円) |
| 科目 |
2005年度末 |
2004年度末 |
増減 |
| 資産の部 |
固定資産
有形固定資産
土地
建物
構築物
教育研究用機器備品
その他の機器備品
図書
車両
建設仮勘定
その他の固定資産
電話加入権
施設利用権
長期貸付金
退職給与引当特定資産
南山大学教室棟整備資金
南山大学グラウンド整備計画資金
南山大学名古屋C施設整備資金
南山大学瀬戸C施設設備整備資金
流動資産
現金預金
未収入金
短期貸付金
立替金
前払金
貯蔵品 |
24,007,348
22,524,587
1,317,011
14,106,383
525,370
700,380
44,609
5,331,136
133,948
365,750
1,482,761
5,162
17,278
485,931
140,000
234,390
300,000
200,000
100,000
14,960,842
14,709,735
224,461
0
2
22,081
4,563 |
23,905,632
22,421,263
1,317,011
14,237,660
576,588
928,830
54,719
5,204,128
102,327
0
1,484,369
5,162
16,988
522,219
140,000
600,000
200,000
0
0
12,633,848
12,513,574
92,676
358
1,056
22,895
3,289 |
101,716
103,324
0
△ 131,277
△ 51,218
△ 228,450
△ 10,110
127,008
31,621
365,750
△ 1,608
0
290
△ 36,288
0
△ 365,610
100,000
200,000
100,000
2,326,994
2,196,161
131,785
△ 358
△ 1,053
△ 815
1,274 |
| 資産の部合計 |
38,968,190 |
36,539,480 |
2,428,710 |
| 負債の部 |
固定負債
長期借入金
退職給与引当金
長期預り金
流動負債
返済期限が1年以内の長期借入金
未払金
前受金
預り金 |
1,534,215
66,660
1,268,296
199,259
2,772,580
111,100
120,407
2,364,722
176,351 |
1,483,440
177,760
1,305,680
0
2,880,233
111,100
111,631
2,303,031
354,471 |
50,775
△ 111,100
△ 37,384
199,259
△ 107,653
0
8,776
61,691
△ 178,120 |
| 負債の部合計 |
4,306,795 |
4,363,673 |
△ 56,878 |
| 基本金の部 |
第1号基本金
第2号基本金
第3号基本金
第4号基本金
|
33,750,969
834,390
5,324,777
736,100 |
32,404,065
800,000
5,284,732
715,200 |
1,346,904
34,390
40,045
20,900 |
| 基本金の部合計 |
40,646,236 |
39,203,997 |
1,442,239 |
| 消費収支差額の部 |
| 翌年度繰越消費収入(△支出)超過額 |
△ 5,984,841 |
△ 7,028,190 |
1,043,349 |
| 消費収支差額の部合計 |
△ 5,984,841 |
△ 7,028,190 |
1,043,349 |
| 負債の部、基本金の部、消費収支差額の部合計 |
38,968,190 |
36,539,480 |
2,428,710 |
(注記)
1.重要な会計方針 ・引当金の計上基準 徴収不能引当金・・・長期貸付金の徴収不能に備えるため、教職員貸付金については期末貸付金残高の2%を計上し、奨学金貸付金については、期末貸付金残高の5%を計上している。 退職給与引当金・・・退職金の支給に備えるため、期末要支給額4,427,375,300円の40%を基にして、私立大学退職金財団に対する掛金の累積額と交付金の累積額との繰入調整額を加減した金額を計上している。
2.重要な会計方針の変更等 「学校法人会計基準」(文部省令第18号)の改正に伴い、当会計年度から改正後の基準によっている。なお、この変更による影響額はありません。
3.減価償却額の累計額の合計額 11,520,940,423円
4.徴収不能引当金の合計額 25,575,267円
5.担保に供されている資産の種類および額は、次のとおりである。 土地 134,800円
6.翌会計年度以後の会計年度において基本金の組入れを行うこととなる金額 138,880,000円
7.その他財政および経営の状況を正確に判断するために必要な事項 (1)偶発債務 右記について債務保証を行なっている。 南山大学学生(卒業生)の奨学金銀行ローン 292,827,836円 (2)所有権移転外ファイナンス・リース取引 通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行なっている所有権移転外ファイナンス・リースは次のとおりである。 リース資産の種類 教育研究用機器備品 リース料総額 27,550,530円 未経過リース料期末残高 7,499,520円 |
| 比率 |
計算式 |
南山大学 |
他大学 |
評価 |
| 2003年度 |
2004年度 |
2005年度 |
2004年度 |
人件費比率
人件費依存率
教育研究経費比率
管理経費比率
借入金等利息比率
学生生徒等納付金比率
補助金比率
基本金組入率
減価償却費比率 |
人件費/帰属収入
人件費/学生納入金
教育研究経費/帰属収入
管理経費/帰属収入
借入金等利息/帰属収入
学生納入金/帰属収入
補助金/帰属収入
基本金組入額/帰属収入
減価償却額/消費支出 |
52.3%
66.4%
26.5%
7.3%
0.2%
78.8%
8.0%
5.5%
7.3% |
46.2%
58.0%
28.4%
7.2%
0.2%
79.6%
8.5%
7.9%
11.7% |
46.8%
60.2%
26.4%
7.0%
0.1%
77.7%
9.2%
5.6%
10.3% |
49.9%
60.2%
28.0%
7.4%
0.4%
82.9%
8.1%
12.1%
11.0% |
↓
↓
↑
↓
↓
↑
↑
↑
〜 |
| 比率 |
南山大学(2005年度) |
他大学文他複数学部(2004年度) |
人件費
教育研究経費
管理経費
その他の消費支出額
基本金組入額+消費収支差額 |
46.8%
26.4%
7.0%
4.7%
15.1% |
49.9%
28.0%
7.4%
1.2%
13.4% |
| 比率 |
計算式 |
南山大学 |
他大学 |
評価 |
| 2004年度 |
2005年度 |
2004年度 |
自己資金構成比率
消費収支差額構成比率
流動比率(※)
減価償却比率
総負債比率
負債比率 |
自己資金/総資金
消費収支差額/総資金
流動資産/流動負債
減価償却累計額/減価償却資産取得価額
総負債/総資産
総負債/自己資金 |
88.1%
△19.2%
255.2%
40.1%
11.9%
13.6% |
88.9%
△15.3%
347.5%
43.1%
11.1%
12.5% |
85.9%
△2.3%
257.7%
38.9%
14.1%
16.4% |
↑
↑
↑
〜
↓
↓ |
| (注) |
他大学の数値は、日本私立学校振興・共済事業団平成17年度版「今日の私学財政」より、消費収支関連については文他複数学部の大学部門の平均を、貸借対照表関連は文他複数学部を有する大学法人の法人全体の平均をそれぞれ掲載した。評価は、それぞれの大学の特殊性があり一概にはいえないが、一般的には「↑」は数値が高い方がよく、「↓」は数値が低い方がよく、「〜」はどちらともいえないとされている。
自己資金=基本金+消費収支差額 総資金=負債+基本金+消費収支差額 総負債=固定負債+流動負債 |
| ※ |
南山大学の流動比率は流動資産から第3号基本金額を差し引いた額を分子とした。 |
2006年度は、施設設備の充実を中心に予算を編成した。主な事業は以下のとおりである。
1.名古屋キャンパス新校舎(B・C棟)の建設(2005年度より着手し2006年度末完成予定)と、山手通りからのアプローチロード整備
教室不足解消と学生の福利厚生施設整備のため、2005年度に建設に着手した(総予算1,300,000千円、2006年度分予算額800,000千円)。また、懸案であった山手通りからのアクセスを可能とするため、隣接する神言神学院の土地を一部借用し、アプローチロードを整備する(予算額200,000千円)。
2.瀬戸キャンパスグラウンド整備とクラブハウス等整備
学生から要望の多かった瀬戸キャンパスグラウンド整備を実施するとともに、旧名古屋聖霊短期大学の校舎を改修し、クラブハウスと合宿施設を整備する(予算額400,000千円)
3.名古屋キャンパスアスベスト除去工事
2005年度から2年計画を立案し実施している。2006年度でアスベスト対策はすべて完了する(予算額63,530千円)
|
本学は、以前より財務状況を広く公開し、透明性を確保するとともに、大学部門全体の自己点検・評価に加えて、学園全体として財政面に特化した自己点検・評価を継続して行ってきている。今後もこの姿勢を持ち続ける所存であり、ご支援を賜りたい。
|
(大学事務部長 会沢 俊昭)
|
| 第5表 2006年度 資金収支予算書 (2006年4月1日から2007年3月31日まで) |
(単位:千円) |
| 収入の部 |
| 科目 |
予算額 |
学生納付金収入
(授業料)
(入学金)
(実験実習料)
(施設設備費)
手数料収入
(入学検定料)
(その他の手数料)
寄付金収入
補助金収入
資産運用収入
資産売却収入
事業収入
雑収入
前受金収入
その他の収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金 |
10,276,734
(7,162,087)
(1,107,010)
(75,023))
(1,932,614)
699,259
(604,384)
(94,875)
175,000
1,031,330
240,753
750
182,077
104,983
2,246,021
2,695,299
△ 2,456,523
14,709,735 |
| 収入の部合計 |
29,905,418 |
|
|
| 支出の部 |
| 科目 |
予算額 |
人件費支出
(教員人件費)
(職員人件費)
(退職金)
教育研究経費支出
管理経費支出
借入金等利息支出
借入金等返済支出
施設関係支出
設備関係支出
資産運用支出
その他の支出
法人本部費配賦額
[予備費]
資金支出調整勘定
次年度繰越支払資金
|
6,396,785
(4,524,242)
(1,716,243)
(156,300)
2,847,652
825,250
8,203
111,100
1,559,305
206,135
300,000
1,769,126
431,528
25,422
△ 172,623
15,597,535
|
| 支出の部合計 |
29,905,418 |
|
| 第6表 2006年度 消費収支予算書 (2006年4月1日から2007年3月31日まで) |
(単位:千円) |
| 消費収入の部 |
| 科目 |
予算額 |
学生納付金
手数料
寄付金
補助金
資産運用収入
資産売却差額
事業収入
雑収入 |
10,276,734
699,259
176,000
1,031,330
240,753
3
182,077
105,186
|
| 帰属収入合計 |
12,711,342 |
| 基本金組入額合計 |
△ 1,389,146 |
| 消費収入の部合計 |
11,322,196 |
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| 消費支出の部 |
| 科目 |
予算額 |
人件費
教育研究経費
(内、減価償却額)
管理経費
(内、減価償却額)
借入金等利息
徴収不能引当金繰入額
資産処分差額
[予備費]
法人本部費配賦額
|
6,240,485
3,741,488
(893,836)
940,902
(115,652)
8,203
0
9,900
25,422
431,528 |
| 消費支出の部合計 |
11,397,928
|
| 当年度消費支出超過額 |
75,732 |
| 前年度繰越消費支出超過額 |
5,984,841 |
| 翌年度繰越消費支出超過額 |
6,060,573 |
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