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南山ブレティン157号
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 私の研究
 外貨換算会計の研究
白木 俊彦
 
白木 俊彦 教授
しらき・としひこ
ビジネス研究科
ビジネス専攻
教授
専攻分野は「会計学」。
長期テーマは「外貨換算会計論」。
主な著書は「財務会計の世界」
(共著、税務経理協会、2005年度)など。
担当科目は「会計基礎」「国際会計」「財務会計」「連結会計」など。

 企業が影響を受ける経済要因のひとつとして、為替レート変動があります。通貨の交換に伴う会計問題は、通貨制度が整い始める20世紀初めから研究が盛んになってきました。特に、1970年代に変動相場制に移行したころから、英国、米国を中心に議論されてきました。
 為替レート変動会計を論じるとき、企業活動の国際化の進展とグループ企業による経営活動の発展を考慮しなければなりません。まず、企業活動の国際化の進展に関しては、それまで各国ごとの考えが反映されてきた会計基準を国際的に統一していくことが重要である、という認識のもとに、会計基準の国際的な調和化が推進されてきたことが影響します。このような各国の動向は、当然、無視するわけにいかず、わが国特有の考え方も、世界の考え方に調和する方向性で、特に近年進められてきました。私の関心事である為替レート変動の影響に係る会計問題についても、国際的な動きの中で影響を受け、新たな会計思考へ向かって進んでいます。もう1つの企業活動のグループ化については、個々の企業の会計情報からグループ全体の会計情報に、その重心が移らざるを得なくなってきました。当然、海外で活動する子会社も含むグループ全体の会計情報が作成されなければならず、通貨単位が異なる在外子会社の会計情報を報告通貨単位に統一しなければなりません。そこでは、為替レート変動が問題になってきます。
 私の研究は、以上のような国際化に伴う会計情報のあり方に関するものです。長い期間、このテーマに係る研究が行われてきましたが、未だに収斂するに至っていない状況です。それは、換算プロセスで為替レートが用いられていることに起因し、さらに本質的な問題として、会計情報が貨幣評価を前提としていることから発生する問題でもあるからです。