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154号
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No.1
この号のCONTENTS
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特集 Feature Article
南山大学人類学博物館・・・・・・に行ってみよう!
南山大学には隠れた名所があります。それは人類学博物館。場所はG棟地下という目立たない場所ですが、そこには南山大学におけるこれまでの人類学研究の成果が残されています。これからもたくさんの人に来てもらって、南山大学の誇る知的財産を知ってもらいたいと思います。
人文学部人類文化学科助教授
人類学博物館運営委員会委員長
黒沢 浩
Q1:
「南山大学人類学博物館」にはどんな資料が展示されていますか。
A:
展示室は資料の種類によって分かれており、第1展示室が考古学、第2展示室が民俗資料(生活資料)、第3展示室が民族資料(人類学資料)です。
第1展示室
第1展示室には、戦後まもなく南山大学で教鞭をとっていたこともあるヨハネス・マリンガー神父が収集したヨーロッパの旧石器、また同じ神言会の神父であり、戦中・戦後の日本の考古学に尽力したジェラード・グロート神父が主宰した日本考古学研究所収集による関東地方の縄文時代貝塚の資料、そして南山大学が独自に調査した東海地方の旧石器・縄文・弥生・古墳・古代の各時代にわたる資料が展示されています。特に、茨城県花輪台貝塚出土の土偶は日本で最古の土偶とされています。
第2展示室にいくと、お父さん・お母さんの世代には懐かしい、昭和の家電製品が展示されています。第2展示室は民俗資料ではないのか、という声が聞こえてきそうです。たしかに民俗資料というと、農村・漁村・山村の道具というイメージが強いと思います。
博物館実習生による展示
もちろんそういった資料も、人類学博物館には収蔵されていますが、ここで敢えて昭和の家電製品を民俗資料に位置付けているのは、都市生活の民俗に注目するからです家電製品の普及で都市生活がどのように変化したのか、展示を通じて思い出してください。
第3展示室には上智大学が1970年代に調査したタイ西北部山地民族に関する資料と、南山大学の調査によるニューギニアの資料が展示されています。タイ西北部の資料には、ヤオ族をはじめとした様々な民族の衣裳やアクセサリー・生活道具があり、同時代の日本の民俗資料と比較することで、世界の人びとの多様な生活を知ることができます。
ニューギニアの資料は、やはり南山大学の先生であったアウフェナンガー神父の収集品が中心です。たくさんの祖霊像など、われわれとは異質な世界観に惹きつけられます。
Q2:
人類学博物館に考古学の展示室を設けているのはなぜですか。
A:
考古学って人類学なの?と思う方もいるかもしれませんので、ちょっと説明しましょう。
須二子山古墳出土の馬具
日本では考古学は歴史学の中に位置付けられています。これは多くの大学で考古学の講座が文学部史学科に置かれていることからもわかります。しかし、アメリカでは考古学は人類学に位置付けられているのです。もちろん、南山大学の人類学研究の成り立ちはアメリカのものとは違います。しかし、日本で考古学が人類学の一領域とされていることは、珍しいケースであり、南山大学における人類学・考古学研究を特色づけているのです。
Q3:
特徴は何ですか
A:
我々は、これらの資料をただ展示して見てもらうだけではありません。より深く資料について理解してもらうために、様々なレファレンスを用意しています。
まず、図書室を整備し、誰でもが閲覧できるようになっています。気になるテーマ、関心のあることを調べてもらうためのお手伝いです。また、図書だけでなく、ビデオなどの映像資料やカセットテープ・CDなどの音源も充実しています。
また、最近、多くの博物館で昭和30年代がテーマとなっており、人気を博しています。実はそうした現在の人気に先駆けて、昭和30年代に注目したのが南山大学人類学博物館であったことは自慢できることだと思います
Q4:
今年度から「博物館講座」を開講していますが、どのようなものですか。
A:
博物館講座
各分野の専門家による人類学博物館の資料の解説です。5月から来年1月の間、計8回の講座を開講しています。定員は30名とやや少ないのですが、募集開始後すぐに定員に達し人気があることがわかります。このような講座を開講したのは実際に資料に触れてもらいたいからです。
Q5:
学芸員養成にも力を入れていますね。
A:
南山大学人類学博物館は博物館相当施設として法的に認められた博物館です。
博物館実習での展示作業
そのことから博物館実習の授業をおこない、将来の学芸員の育成に力を入れています。昨年(2004年)からは博物館実習生による企画展を行うことにしました。
Q6:
最後に、「南山大学人類学博物館」に興味を持たれた方にメッセージをお願いします。
A:
人類学博物館では展示だけでなく、様々な活動を実施して、多くの人に南山大学での研究の素晴らしさ、楽しさを知ってもらいたいと思っています。まだまだ、改善の余地は多いのですが、是非とも一度、人類学博物館に足を運んでください。
「南山大学人類学博物館利用案内」
開館時間
月曜〜土曜 10:00〜16:30
休館日
日曜・祝日 大学の事務休業日
問合せ先
南山大学人類学博物館
052-832-3111(内線445)
URL
http://www.nanzan-u.ac.jp/MUSEUM/