そこで、このたび、愛知万博の開催と『人間の尊厳科目』開講10周年を記念し、愛・地球博パートナーシップ事業の一環として連続講演会(全9回)を本学で開催することになった」と挨拶があった。
宗教分野を代表する山田教授の講演は、「聖書に学ぶ『不条理への対処法』」と題し、「不条理」に満ちた人生をいかに生き抜いていくかについて語った。「なぜ私だけがこんな目に遭うのか?」という人生の「不条理」に対する処方箋として、答えを導くことのできないHow(いかに)を問う科学的な説明「どうしたら幸福になれるのか」、「どのようにしたら生き延びることができるのか」ではなく、Why(なぜ)を問題にする宗教の存在を取り上げた。
また、イエスの「善きサマリア人」の譬話やパウロの「逆説的」体験の手紙をはじめ、目の不自由な詩人からのメッセージ「お友だちなの?」、阪神大震災被災者の体験談や「障害」をもった子どもの話を題材にして、「不条理」こそ与えられた人生を他にはない、ユニークなものにするためのものであり、「不条理」の中にこそ逆説的にかけがえのない人になるための要素が含まれているということを熱心に解説した。
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