南山大学

 
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南山大学連続講演会 第6回 「「フランス郊外暴動」とグローバル化 」 当日の様子

森千香子 講師
日時 2007年10月20日(土)14:00〜16:00
講演者 外国語学部フランス学科 講師 森千香子
テーマ 「フランス郊外暴動」とグローバル化

2005年秋にパリ郊外で勃発し、フランス全国に広がった「暴動」は、世界中のメディアで大きく取り上げられ、驚きをもって受け取られました。しかし、この暴動はいったいどのようなプロセスを経て起きたのでしょうか。暴動を生み出した原因とフランスの社会事情を検証し、さらに、その背景にあるグローバライゼーションとの関係にもクローズアップしていきます。

 

要項

2005年の「暴動」のきっかけとその後の広がり

  • 警察が追い詰めた3人の移民系少年
  • サルコジ氏の「社会のクズ」発言に対する「抗議行動」の拡大化とその結末
  • 以前から郊外で起きていた「暴動」との相違点

「暴動」の担い手たちと彼らの置かれた環境の変化

  • 「犯人」に挙げられた人々と、その実態
    a 前科のある非行少年
    b 移民、アラブ人
    c ムスリム
  • 現実と乖離した報道と、郊外の「普通の若者」の姿

グローバル化する「暴動」

  • 1980年代後半から光が当たり始めた「民族」と「宗教」の問題
  • 客観性を欠く、「暴徒=反フランス」思考
  • 「国民の敵」を必要とする政治的意図

今回、題材となった「暴動」はフランスだけで例外的に起きている出来事ではなく、少し歴史を遡れば、同じような事件がアメリカやイギリス、オーストラリアなどあちこちの先進国で発生しているのがわかります。グローバル化と連動する新自由主義が世界中に浸透していくのと同時に、先進国の大都市やその周辺には貧困が堆積し、マイノリティが集中し、治安が悪化した地域が出現し、そこで暴動や騒乱がおき社会に不安を与えています。このような問題は、社会格差が拡大し、外国人人口が増加する日本の将来にとっても、決して他人事ではありません。