南山大学

 
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南山大学連続講演会 第5回 「会話から学ぶ文化・異文化」 当日の様子

渡辺義和 准教授
日時 2007年8月25日(土)14:00〜16:00
講演者 総合政策学部総合政策学科 准教授 渡辺義和
テーマ 会話から学ぶ文化・異文化

「文化」は、本来自分たちの生活と思考の土台となっているものですが、私たちは、普段ほとんどそれを意識することはなく、自分と異なった文化に遭遇したときに初めて相手の文化を通して自分の文化に気付きます。また、私たちは自分の文化的価値観を生活の礎として自己アイデンティティを保っているため、自分の文化を物差しにして他人の行動や発言を否定しがちです。ただ、文化的価値観によってものの解釈の仕方、知覚の仕方がずれても、私たちはそのようなズレを是正しながらコミュニケーションする能力を持っています。ここでは、会話において、意識的にズレを是正するために有効な知識について解説したいと思います。

 

要項

ことばに隠された文化

  • 日本語と英語は、どちらが曖昧な言語か?
  • 無意識のうちに行われる、会話の「協働作業」

会話フレーム

  • 無意識に行う、「フレーム」(今話していることの意味)の探りあい
  • フレーム確認の難しさと、複雑なフレーム解釈

メッセージとメタメッセージ

  • 言葉の意味以上のものを伝える「メタメッセージ」
  • 「メタメッセージ」に深く影響する、人間関係や文化的背景

会話における男女の違い

  • ちぐはぐな会話とその原因の検証

会話におけるポライトネス

  • 日本以外の言語にも見られるポライトネス(丁寧表現)
  • 相手に共感されたい「ポジティブ・フェース」と邪魔されたくない「ネガティブ・フェース」
  • 文化によって感覚が異なるポジティブ・フェースとネガティブ・フェース

私たちは、緻密な会話のルールや解釈のメカニズムを駆使しながら、ことばを通して人間関係を築き、社会秩序を維持・発展させていきます。また、各人の会話のスタイルや使用することばは、その人の存在を表す重要な土台でもあります。自分の話し方や解釈を変えることは難しいのですが、今回のような知識を得ることで人との会話を客観的に分析し、必要のない誤解を回避していくこともできます。そうなれば、人生も今より少しずつ楽しくなっていくのではないでしょうか。