南山大学

 

南山大学 国際化の取り組み

海外実習

理工学研究科 国際化事業 語学力も備えた、技術者を育てる。

理工学研究科では国際化推進事業に積極的に取り組んでいます。この事業は、大学院レベルで海外の大学院と交流し、理工学研究科の研究者、大学院生の研究に資することを目的としています。

国際化推進事業の一環として大学院生を海外の研究機関に短期間派遣して、海外の大学院生との交流をしています。海外で自らが取り組んでいる研究を発表し、また現地で開催されるセミナーに参加して英語で情報交換をすることで、派遣された大学院生にとって今後の研究活動を進める上で、貴重な経験になっています。

派遣された大学院生たちは、自分たちが取り組んでいる研究が海外でも評価されることを実感し、自信をつけ、また海外の研究の状況を知ることの重要性を認識するようになっています。また、帰国後には、その体験を後輩たちに伝え、研究科全体の活性化につながっています。今後も大学院生の派遣を行い、理工学研究科の国際化を推進します。

香港理工大学(香港)

オペレーションズ・リサーチの研究交流

香港理工大学は香港でも有数の規模、学問水準を誇る大学です。その1つの学部である工商管理学院にはオペレーションズ・リサーチの研究グループがあり、2008年から理工学部のオペレーションズ・リサーチの研究グループと交流を続けてきました。研究者間の交流を発展させ、2011年から毎年、大学院生を短期間派遣しています。

香港はアジアの物流の中心として発展を続けており、香港理工大学も物流関連のオペレーションズ・リサーチの研究で世界的に知られています。南山大学でオペレーションズ・リサーチを研究しているグループの主要な研究テーマのひとつが都市内・都市間の物流問題であり、お互いの情報交換が研究活動を活発化させています。今後も、海外での研究交流の場を広げていく予定です。

参加学生の声(青山貴彦さん、堀篤史さん)

私たちは、2016年8月30日から9月12日までの2週間、理工学研究科から派遣されて、中国の広州にある中山大学と、香港にある香港理工大学に滞在しました。

中山大学では、現地の先生方や学生のみなさんにご歓待いただき、文化交流や大学施設の見学などをさせていただきました。その際、大学設立者である孫文(孫中山)の生涯と日本とのつながりに関して深く学びました。また、ともに食事を取り交流する中で、研究についても様々な刺激を受けました。

中山大学に2日間滞在した後、鉄道で2時間ほどの距離にある香港の九龍へ向かいました。九龍の紅磡駅からすぐ近くにある香港理工大学は8つの専攻がある理系大学です。お世話になった研究室では、海運や物流管理に関する研究をしています。昼間は、大学院の授業や研究会に参加し、現地の学生と研究の意見交換を行うことで、学際的な知識を養うことができました。夜には、先生方や学生のみなさんに香港の街を案内していただき、現地の美味しい料理も楽しみました。

現地で実際に会話していると、伝えたいことを単に英語にするだけでは、文化の違いから通じないこともありました。しかし、伝えたい事が伝わらないもどかしさと同時に、苦労しながらも伝わったときの感動もひとしおでした。相手にどうすればわかってもらえるか考え、また相手が言おうとしていることを理解しようと努力する。この経験によって得た気付きや知見は、私たちの研究生活や日常生活において、非常に大きく影響を与えています。

理工学研究科には、技術習得や国際的な場への参加機会はもちろん、国外研究者と接する機会が数多く設けられています。今後もそういった機会を有効に活用し、自己成長へつなげていきたいと思っています。

Iowa State Universityとシリコンバレー訪問(米国)

ソフトウェア工学の研究交流

ソフトウェア工学専攻では、国際化推進事業の一環として、この分野で世界を先導する米国の大学での研究交流とシリコンバレー企業訪問を毎年夏に実施しています。

研究交流としては、ソフトウェア工学の先導的な研究室である、Iowa State UniversityのChang教授の研究室で研究発表と討議を行い、あわせて、授業を聴講します。さらに、米国の情報産業の発祥地であり、かつ、中心地でもあるシリコンバレーの企業やコンピュータ歴史博物館などを訪問します。企業としては、Googleなどを訪問し、先進的企業における研究や技術者の姿に触れます。これらの経験を通して、研究と実務の両面で学生自らが気づきを得て、将来のキャリア設計にも役立てて欲しいと思っています。

参加学生の声(松原百映さん)

10日間のアメリカ研修では、アイオワ州立大学とシリコンバレーの企業を訪問しました。アイオワ州立大学では、訪問先の研究室の学生たちとの研究交流を行ったほか、大学の授業を聴講し、研究室の学生たちとスポーツなどで交流を深めたりしました。また、シリコンバレーの企業訪問では、Google本社とIntelを訪問しました。さらに、コンピュータ博物館やハッカーDOJO、シリコンバレー発祥の地などを訪れ、ソフトウェアの歴史と文化を自分の目で見て、体感できました。

アメリカ滞在中は英語の大切さを痛感しました。出発前に、研究発表に向けて春学期のあいだ発表練習を行いました。しかし、アイオワ州立大学での研究発表では、研究内容を伝えるだけでなく幅広い視点での議論が必要だったので、外国語での意思疎通を図る難しさを実感しました。研修当初は、英語でのコミュニケーションが難しく、もどかしい思いをしていましたが、訪問先の学生や先生とのランチや交流などを通して少しずつ打ち解けられるようになりました。

この研修を通して、英語を学ぶ意欲や研究に対する意識を向上させることができ、とても貴重な経験となりました。今後、国際会議での研究発表などに挑戦する際にこの経験を活かしていきたいと考えています。

国立中興大学(台湾)

制御工学の研究交流

理工学研究科の制御工学のグループでは、2012年から毎年2〜3人の大学院生を台湾の国立中興大学に派遣しています。国立中興大学は、台湾中部の台中市にある総合大学であり、文・農・理・工など8つの学部で17000人以上の学生が学んでいます。その起源は1919年設立の農林専門学校にたどることができ、現在は台湾中部で一番の大学と言われています。

派遣された学生は、国立中興大学の工学院が毎年開催している「Summer Internship Program for International Students」という2週間のプログラムに参加します。プログラムの中心は研究体験で、それぞれ割り当てられた研究室で研究に取り組み、プログラムの最後に発表を行います。その他に、工場見学や、書道や博物館訪問などの文化体験の機会もあります。プログラムには世界中の学生が参加しますので、台湾だけでなく様々な国の学生と交流することができます。

台湾は、その近さの割にあまり身近ではないかもしれませんが、独自の文化を持ち、人々が親切で、とても居心地の良いところです。こうしたところにしばらく滞在して、頑張っている学生たちを見ることは、技術者としての視野を広げ、学習・研究の動機づけとなり、将来にわたって糧となることでしょう。

参加学生の声(石田翔也さん)

私は理工学研究科から派遣されて、2016年7月27日から8月10日まで、台湾の国立中興大学で開催された"Summer Internship Program for International Students 2016" に参加しました。このプログラムは、日本だけでなく、中国、タイ、ベトナム、マレーシア、チェコ、アメリカなど非常に多くの国と地域の学生が参加していました。私が配属された研究室は "Bioinformatic Computing & Control Laboratory" で、「電動バイクにおけるモータの特性を利用した電磁ブレーキの制御」について研究を行いました。実際のバイクを改造して作られた実験機だったので、既製品の実験機とは異なり、とても興味深く、楽しく研究を行うことができました。

研究だけでなくプログラムの中で「鹿港」という伝統的な街を訪れたり工場見学に行ったりしました。また、週末には1泊2日で台北に旅行に行ったり、現地で仲良くなった留学生だけで台南に遊びに行ったりして、とても充実した時間を過ごすことができました。台湾の食文化も十分に堪能することができ、特に夜市での「臭豆腐」のにおいは一生忘れられません。

この留学で実感したのは、英語の大切さです。私はワールドプラザに通っていたので、英語を話すことに慣れているつもりでした。しかし、実際に話すとなると緊張と不安で思うように話せませんでした。"Don't be shy!!" と言われ、勇気を出して話してみると、とても楽しく会話をすることができました。うまく伝わらないときでも、単語に身振り手振りなど交えて伝えようという気持ちがあれば大体伝わりました。英語は母国語の違う国の人と人とを繋ぐことができる素敵な道具だと思います。留学中に仲良くなった友達とは、今でも時々連絡を取り合う、かけがえのない友達です。

今後は専門知識と研究だけでなく、今回経験した国際的な価値観を活かして、世界で活躍できる技術者になりたいです。