南山大学

 

プロの仕事紹介 NO.1 現地・現物・現認「3現主義」これはアイシングループに受け継がれる「ものづくり」の姿勢ですが大学時代、留学を中心とした学びの中で見い出した私の価値観ともぴったり符合するんです。[ アイシン精機株式会社 人材開発部 ] 石崎 玲子氏 (2004年9月 外国語学部アジア学科卒業)

南山大学を卒業した先輩がどのような職業で、どういった姿勢で仕事に取り組んでいるか、第一線で活躍する卒業生の仕事に対する想いやこだわりを紹介します。

どんな仕事? 海外赴任者の手続きや現地での生活をトータルにサポート

――赴任中の支援と経費管理を担当

私の所属する人材開発部人事グループ渡航・駐在チームは、主に海外人事業務を行う部署です。欧米、アジア、オセアニアなど全世界に広がる拠点に赴任する社員とそのご家族が安心・安全に生活できるよう、あらゆる面からサポートします。具体的には、赴任前の事務的な手続きから赴任中の生活のケア、帰任の際の手続き、その間の経理処理までさまざまですが、その中で私が任されているのは主にブラジル、メキシコ、アメリカの赴任者のサポートと、中南米の拠点の経費管理です。

アイシングループは現在、世界19ヶ国160社で構成され約73,500名が働いています。

アイシングループは現在、世界19ヶ国160社で構成され約73,500名が働いています。

――教育、医療、住宅など赴任中の悩みはさまざま

海外赴任が決まった社員は、現地での生活と仕事の立ち上げにとても不安があるものです。1人で行くのか、ご家族を同伴されるのか、住む場所はどこにすべきか、治安は大丈夫なのか、子どもの教育は支障ないのか、など心配事はつきません。そんな悩みや不安を個別にお聞きしながら、相手の立場に立って一つひとつ丁寧に、そして公平に解決していくことが私の第1のミッションだと考えています。日本では当たり前のことでも赴任先ではその国の治安、法律、教育、医療、住宅事情がスタンダードになるので、現地法人や関係者と密に連絡を取りながら、赴任者に有益な情報を提供し、不安をできるだけ払拭して差し上げられるよう気を配っていますね。

お子様の教育問題は最も多い相談の一つ。赴任の際も帰任の際もサポートが必要。

お子様の教育問題は最も多い相談の一つ。赴任の際も帰任の際もサポートが必要。

やりがい・こだわり 多くの人との出会いが私を成長させてくれます

――赴任者に安心し、喜んで頂けることが次の仕事のモチベーションに

赴任中からの相談はメールや電話を通して毎日のように寄せられます。その相談内容、要望は様々。規定(ルール)に照らし合わせながら、個々の問題を解決したり、要望を叶えたりしていくのはとても難しい判断が必要です。でもここは上司やチームメンバーとの「報・連・相」連携プレーで、公正・公平性とのバランスもしっかりもち、タイムリーに対応しています。結果、赴任者に安心して頂け、後にメールやお電話で「ありがとう」の言葉を頂けるととても嬉しい気持ちになりますし、次の仕事への原動力にもつながるんです。

現在、アイシン精機(株)の海外赴任者は約300人。

現在、アイシン精機(株)の海外赴任者は約300人。

――自分を通して会社をアピールした新卒採用担当時代

海外人事に携わる前は、同じ部署のリクルートグループで新卒採用を担当していたんです。さまざまな大学やイベントでセミナーや会社説明会を開く中で、たくさんの学生さんに弊社の魅力を伝え、そして弊社に対する率直な意見を聞けたのは私にとってとても大きな収穫でした。南山大学の後輩のOG訪問を受けたのもちょうどその頃。彼女は、1年目から新卒採用の最前線で仕事をこなす私の姿を通して、女性がバリバリ働ける職場に魅力を感じたと、その後も積極的にアプローチを続けてくれ、入社まで縁をつなぐことができました。企業というのは、社員一人ひとりが集まってできる集合体。いい人材なくしていい会社は作れません。今では同じ部署の仲間として活き活きと仕事をこなす彼女を見ていると、人事スタッフとして巡ってくる一つひとつの縁の大切さ、責任の大きさを改めて実感します。

新人にも重要な仕事をどんどん任せる。そんな社風に惹かれる学生も多いですね。

新人にも重要な仕事をどんどん任せる。そんな社風に惹かれる学生も多いですね。

南山大学での経験 「現地・現物・現認」の考え方を築いてくれた南山大学での学び

――留学を軸にした学びで、世界のリアルな姿を実感

大学に進学する際、国際的な勉強がしたい、というのが第一目標でした。でもこれからの時代、欧米文化や英語を学ぶだけでは足りない。成長著しい中国をはじめとするアジアの文化や言語も身につけたいと思い、外国語学部アジア学科の第1期生として南山大学に入学しました。教室で行う講義でもさまざまな知識を学べましたが、それ以上に刺激的だったのは留学先での経験。南山大学の多彩な留学制度を利用して、1年次の夏休みにイギリスへ2週間、ヨーロッパへ1ヶ月。2年次の夏休みにはインドネシアへ4週間、そして3年次は中国へ1年間留学しました。それぞれの国でホームステイしながら学ぶ毎日は、教科書には載っていない現地の文化や習慣に驚きの連続。たとえば、インドネシアではホームステイ先で日本料理をご馳走した際、その中の餃子の中身の肉も事前に注意深く確認する家族のイスラムの教えと日常生活との結びつきを見て、宗教に対しての考え方を深く考えさせられました。また中国では、まさに「人」のパワーに圧倒されました。日々成長する中国の勢いが、エネルギッシュな人々との関わりの中でとても強く実感させられたんです。「見るのと聞くのとは大違い」ということを肌で感じ、また様々な国の様々な「スタンダード」を知る中で、日本や自分を見つめ直し、自分とは何か、どんな価値観を持っているかを再確認し、自分なりのスタンダード=アイデンティティを確立することができたように思います。

2年次にはインドネシアで1ヶ月間留学とホームステイを経験。

2年次にはインドネシアで1ヶ月間留学とホームステイを経験。

――留学生活で培った度胸とコミュニケーション能力を仕事にも活かす

たとえば、赴任者の処遇を決める際、お話をするのは海外拠点の責任者など目上の方がほとんどです。そうした状況でも臆することなく自分の考えを伝える度胸や、相手の要望を汲み取るコミュニケーション能力は、留学での経験が大いに役立っていますね。また学部での学びでも、たとえばゼミでの研究や教職課程の履修などでは、あきらめずに目標を叶えることの大切さや、先生方や仲間、職員の方など多くの人に支えていただく有難さを学びました。これからもそうした気持ちを忘れずに、一つひとつの仕事にしっかり向き合っていきたいと思っています。

4年次の春、卒論のための文献を探しにゼミの仲間とマレーシアへ。

4年次の春、卒論のための文献を探しにゼミの仲間とマレーシアへ。

FAQ 石崎さんへの一問一答

人事担当者としての立場から、就職試験突破の極意を教えてください。

面接では何ができるか、何をしてきたかをアピールするのも大切ですが、たとえ失敗談でもそれを通して自分は何を学び、どう成長してきたのか、次にどう活かすのかを伝えることも重要。自分なりの考えをしっかりともち、コミュニケーションをとりながら楽しく試験突破してください!

次の目標は何ですか?

実は3月に出産を控えているんです。幸い弊社は託児所をはじめ、出産後も仕事を続けられる環境が整っており、先輩ママもたくさん道を切り拓いているので、彼女たちを見習い、家庭だけでなく社会でも自分の価値を見い出せる、そんな人生を歩んでいきたいと思っています。

たくさんの国に留学していらっしゃいますが、何ヶ国語話せるんですか?

大学生活を通して身についたのは英語、中国語、インドネシア語です。卒業論文では中国語の文献を翻訳しながら、ある華僑の方について研究したんですよ。

外国語習得の極意を教えてください。

現地に行って、その言語を母国語とする人々と生活を共にしながらたくさん話すことです。

後輩の皆さんにメッセージをお願いします。

これは皆さん言われることかもしれませんが、大学生活では勉強でもクラブでもバイトでも、何でもいいから自分が夢中になれることを見つけ、やり遂げてください。何度失敗してもいい。大切なのはそこから何を学べたのか、です。

アイシングループの最新テクノロジーが見学できる展示館「アイシンコムセンター」を石崎さんにご案内していただきました。

アイシンのものづくりの象徴・シンボルカー。入り口にあります。

アイシンのものづくりの象徴・シンボルカー。入り口にあります。

自動車関連技術はアイシンが世界に誇るテクノロジーの結晶です。

自動車関連技術はアイシンが世界に誇るテクノロジーの結晶です。

アイシングループは自動車を構成するほぼ全ての分野で製品を提供しています。

アイシングループは自動車を構成するほぼ全ての分野で製品を提供しています。

電動車いすなど福祉用品の開発にも力を注いでいます。

電動車いすなど福祉用品の開発にも力を注いでいます。

センサーが人を感知してフタが自動開閉する便座は最近のヒット商品。

センサーが人を感知してフタが自動開閉する便座は最近のヒット商品。

Profile

石崎 玲子REIKO ISHIZAKI

2004年9月 外国語学部アジア学科卒業

2000年、外国語学部アジア学科の第1期生として入学。1年次と2年次にはヨーロッパ・インドネシアへ各1ヶ月、3年次には1年間の中国留学を経験。2005年4月、アイシン精機(株)に入社。人材開発部人事グループ渡航・駐在チームに所属し、世界中に広がる現地法人へ赴任する海外赴任者の処遇やその家族の生活を総合的にサポートする。 (2008年11月取材)